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2024年12月01日(日)

木魚(杢魚)

「木魚」とは「杢魚(もくぎょ)」ともいい、葬儀や法要のときに唱えるお経と一緒に打ち鳴らす木製の仏具のことです。

魚に由来した形をしているため、木魚と呼ばれています。

鈴のような丸みのある形で中が空洞になっており、魚のうろこの模様が彫られているのが特徴です。

先端を布や革で包んだ専用のバチ(倍(ばい))で叩くことで、ポクポクと響きます。

また木魚はお寺で僧侶が使用するだけでなく、家庭の仏壇の前に置かれて供養に使われることも多い仏具です。 

木魚の歴史は大変古く、室町時代に始まるといわれています。

山梨県の「雲光寺」にある広葉樹で作られた木魚が、日本の木魚の元祖であるというのが一説です。

この木魚には「応永4年」と刻銘されていたため、木魚は室町時代からあったことが推測できます。

また室町時代には禅宗寺院の中で、大衆を集めるため木製の鳴り物が使われていたことも、木魚の由来の一つとされています。 

木魚は「魚板」と呼ばれる長魚の形をした木製の板だったことが、一つの由来とされています。

木魚といえば、多くが鈴のような丸い形をしていますが、元々は「魚板」と呼ばれる木製の魚形をしているものでした。

「魚板」の珠をくわえた長魚の形は、「魚鼓(ぎょく)」と呼ばれることもあります。

魚板は禅宗の寺院などで吊るし、時刻を知らせたり人を集めたりするときに叩いて鳴らされていました。 

お経を唱えるときに木魚を叩くのには、儀式的な雰囲気を高めるという理由があります。

木魚の音を聞くと、仏教の葬儀や供養を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。

木魚を叩くことで、仏教の宗教的な雰囲気を高めるといわれています。

木魚を叩くのには、お経を唱えるときに煩悩を振り払い自身を清めるという意味があります。

中国に由来する開梆は、魚が珠(煩悩)をくわえた形をしており、叩くことで煩悩を振り払うとされていました。

現代の木魚は珠をくわえてはいないものの、叩くことで煩悩を振り払うという由来は色濃く残されています。

またお坊さんだけでなく、お経と木魚の音を聞いている人々も、煩悩が振り払われて悟りの境地に近づくといわれています。 

木魚を使う主な宗派

・禅宗

・天台宗

・浄土宗

・真言宗

・曹洞宗

・臨済宗

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